獣恋道-恋はいつでも獣道-




…なんだか、泣きそう。

どうして大事なことを篤志は言ってくれないのかな。



このときのあたしには、篤志の嘘なんて見破れなかった。
ずっと、騙されたままなら幸せだったのにね。



「じゃあ帰る」と触れるだけのキスをして、篤志は帰っていった。



篤志はとてつもなく優しい。

優しいけど、優しいけど、



けっこうドライ、なんだ。


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