獣恋道-恋はいつでも獣道-
路地裏を抜けるとアンティークなお店が一軒。
百合花は迷わず、そのお店の扉を開けた。
「いっらっしゃいませ。って、ユリか」
百合花のあとに続けて入ると、ワイルドな20代後半くらいのイケメンが出迎えてくれた。
「ちょっと!なんだってことはないでしょー、譲さん」
その人は譲さんと言うらしい。
ははーん、百合花の言ってた店長ってこの人か。
「今日はお友達連れてきたの?」
「あっそうなの!こちら、同じ大学の千雪。で、こちらは店長の譲さん」
「はじめまして、千雪ちゃん」
な、なんか大人だあー!!!
「ど、どうも。よろしくお願いします」
「かったいなー(笑)」
あ、笑うと幼いんだ…って何考えてんの、あたし…