使者の黙示録
この男が、まともに言葉を返せずに立ち去ったあとは

いったい何者なのかを調べたのちに、しかるべき処置を…と

マザー・アミコは素早く頭脳を回転させて、思考を巡らせる。


(邪魔者は排除しなければ)


ここで、沈黙していた団司が

マザー・アミコに対して、修道院のマザーでさえ予想がつかない返事をかえす。


団司のくちびるの両端が、一瞬上にあがったのちに

まるで、わくわくする子どものように団司は言った。


「聞きたい?」

< 172 / 357 >

この作品をシェア

pagetop