使者の黙示録
「あの方が、使者様…」

「そう、彼はああ見えて神様の使いなんだ」


ルゼは、シスター・マヤが団司に命を救われた情況を見たわけではないが

少女に絡みつく死線を断ち切り、その命を死の運命から解放できるのは

団司をおいて、他には考えられない。


「彼は、仕事で過労死寸前になるまで働いたことがあってね」


ルゼは団司を占ったときに、団司の過去を見ている。


「本当に死にかけたらしいんだ。彼はそのときに神様と出会ったようだね」


死にかけた団司には悪いが

ルゼの話は、シスター・マヤの興味をそそらずにいられない。

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