使者の黙示録
シスター・マヤは、その目を輝かせながらルゼに尋ねる。


「使者様は、神様とどういうお話をされたのですか?」

「詳しいことは分からないが、神様から何か大事なことを頼まれたと思うよ」


そして


(人類が終焉を迎える話も…)


不意に、シスター・マヤは気になっていたことを思い出した。


「占い師さんは、使者様のお名前をご存知ですか」

「名前?」

「あの方のお名前を聞こうとすると、名乗るほどでもないと言われて…」

「ああ、使者と呼ばれる人間は、自分の名を明かさないだろうね」


シスター・マヤが「なぜ?」という顔をする。

< 238 / 357 >

この作品をシェア

pagetop