狼様の愛のカタチ理論【番外編】



お祝いなんて言うイメージは誕生日とか記念日などだ…


でもそれは、なんだか違う気がするし…


「うーん…」

「分からないのか?」

「…えっと」


だって、いきなりそんなことを言われても…何も頭に浮かばなくて


唸りながら頭を悩ませると扇李は再び私をギュウと抱き締める


「…あの、扇李」

「なんだ?」

「なんで、そんな風に抱き締めるの?」


いつも、包み込むように身体全体を抱き締めるのに、膝なんかついて


しかも、腹部をいたわるように優しく…優しく…やさ…しく?


「……」


ん?…ちょっと待って


お腹に耳を当てながら抱き締める扇李をみてドキンっと胸が高鳴る


あ…もしかして…


「子供が…いるの?」

「…あぁ」

「う、嘘…いつの間に」

「あの夜会の時だろう。あんなことをしたんだ、こうなっても無理はない」


その時の事を思い出すと、また顔の温度があがりそれを誤魔化すように両手で頬を押さえる



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