雨宿り



「おぅ」

「あ、ごめん。待った?」

「5分くらいやし大丈夫」

「うん」

まず、スーパー行って食材の買い込み。

結構、買った。

デザート類がちょっと 多いかも…

お金は渉が払ってくれた。

『俺の晩御飯やから』って…

ェヘヘヘ…

何か う、嬉しい。

「美桜」

「美桜って」

へっ?

「にやけとらんと行くぞ」

「あ、うん」

渉に手を引っ張られ家へ。

ウゥゥゥー

此処が渉の家や。

緊張する。

「美桜…早よ、入れや」

「ぅうん。お邪魔します」

相変わらず綺麗な家やなぁ。

台所に行くと

!!!

シンク横に調味料類や、ボール、包丁、菜箸、フライパン、鍋などが置いてあっ た。

テーブルには、お茶碗、お皿の食器類も。

「渉…これ」

「あぁ、お袋に美桜が昼ご飯作ってくれる言うたら出してくれた。何処に何があ るか分からなかったら可哀相や言うて」

渉のお母さん、私が来ること知ってはるんや。

それでこんな気遣いしてくれはった。

「美桜…ち、ちょっとお前何泣いてんねん」

へっ、私泣いてんのん?

渉がアタフタ私の傍に来て

「どうしたん?どっか痛いか?」

「ちゃう、ちゃうねん、う、嬉しいねん。渉のお母さんが気遣ってくれはっ て… 嬉しいねん」

渉は不思議そうな顔してる。

所詮、男には分からへんねん。
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