雨宿り



「…ぁかん」

へっ?

「あかん。貸したらへん」

み、美桜?

「小姉にも大姉にも貸したらへん。 渉は私のやし」

えっ、美桜…お前今何て言うた?

「小姉、渉に触らんといて。場所も替わって」

美桜が半泣きで…しかも怒りながら立ち上がって俺の側に来た。

「小姉、あっちに行って」

桃香さんを立ち上がらせ、その席に座り

「渉、あんたもあんたや。ちゃんと断ってえな。それとも小姉とデートしたいん?」

俺の腕を掴み

「わ、私より小姉の方が好きなんか?」

涙をボロボロ零しながら…

「そ、そんなわけないやろ」

「ほ、ほんまに?」

「あ、あぁ。当たり前やろ。俺を疑うんか?」

「ぅうん…」

しゃくりあげてる。

「…昨日は、ごめんな」

「…ヒック」

「俺…昨日ヤキモチ妬いた。ごめん」

「…ヒック…わ、私も…ごめん…」

美桜をそっと抱きしめ頭を撫でる。

―――

――





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