雨宿り


「そうやな」

ほんま、あのおばさん余計な事を言うたもんやで。

言うた本人、覚えてへんのに…言われた方は誰に言われたかは覚えてない けど言われた事だけがいつまでも棘のように心に刺さってるんやな。

「はぁ~」

「溜め息付いてもしゃあない。いつの日にか美桜も分かる時がくるやろ。後は渉君に任せといたらええわ」

「そやな、あんだけのイケメンで頭のええ男が美桜にべた惚れなんやからな」

「ハハハ…確かに。美桜から目離されへ んみたいに見てるもんな」

「そやけど…」

「美桜が…気づいてへん」

「「はぁ~」」

二人して溜め息。

「可哀相な渉君」




※Fin*




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