雨宿り
「ねぇ、美桜」
「何、里ちゃん」
里ちゃんはクラスメートで親友。
「時枝君と別々で寂しくない?」
「う~ん。どうやろう。何か忙しいからなぁ」
「委員長の仕事があるからね。でも時枝君は寂しがってると思うよ」
「そうかなぁ。案外、楽しんでるんやない」
アイツならきっとそうや。
「里ちゃんが寂しいんやろ。小関君と別々になって」
里ちゃん、赤なった。
「小関君も時枝君と同じ班か」
「うん、そう…そやけど美桜、委員長なんやから同じ班に出来たやん」
「委員長やから出来ひんねん。男子の委員長に職権乱用て言われるやん」
「アイツは彼女とクラスが違うからなぁ。絶対ヤキモチやな」
「ハハハ…そうかもね」
里ちゃん私を含め6人、ワイワイガヤガヤ賑やかに観光する。
途中で他の班には会ったけど渉達とは会わへんかった。
―――
――
夕方4時
ホテルに4時半戻りやからぼちぼち戻ろ。
ホテルに帰り
クラス全員が帰ってるかチェック。
だいたい戻ってる。
後、戻ってないのは…
渉のグループやん。
もう…後5分で4時半やで。
「戻ってないのは小関のグループか」
「はい」
「委員長」
「はい」
「時枝に連絡入れろ」
「はい」
先生にまで私と渉、二個一扱いや。
「あ、時枝君」
「美桜」
「4時半なんやけど…今、何処にいる?」
「あっ、悪い。もうすぐ着く。ホテル見えてるし」
「うん、分かった。先生に言うとく。 みんな揃てるな」
「うん、大丈夫」
「じゃあ待ってるから」
携帯を切り、先生に報告。
私もやっと部屋に戻れる。