赤い下着の主

 振り向いた玉置の、美しいこと。

 優はそれまでに、これほどまで美しい女を見たことがなかった。

「何かしら」

 綺麗ですね。

 と言いたくなったのをグッとこらえて、優は言葉を発する。

「階段、気を付けてください」

「え?」

「下で張ってるやつらがいます」

「張ってる?」

「はい、先生の、スカートの中を覗こうとして」

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