オオカミ達との暮らし方。
「お・・・女・・・?」

光輝くんが、震える声でそう呟いた。


「つーか、なんでココに女子がいんだよ」

怜が言う。


「えー。ほら、今年から共学になったじゃん」

「いや、そうじゃなくて。男子寮じゃんか」


「女子寮がなかったんですっ・・・!!」

思わず、大きな声を出してしまった。


みんなが驚いた表情でこっちを見ている。


「えと、あた・・・あたし、ここに転校してきたんだけど、地図見たら女子寮がなくてっ・・・。そしたら、加藤が男装して男子寮で暮らせって・・・」


「え・・・。加藤って誰だよ」

翔汰が頭に?マークを浮かべている。


「あっ!ホラホラ。かとちゃんだよ」

「あ~。かとちゃんか」



加藤=かとちゃん(?)


えぇぇえええぇぇぇぇぇえ?!

かとちゃんって呼ばれてんの?!


ずいぶんフレンドリーな教師だなこの野郎。


「まー。いんじゃね?」

怜が、別にといった顔でそう言った。


そうして、この部屋にいるメンバー全員が、あたしの事を受け入れてくれたのだった。


「ひ・・・秘密にしててよねっ!?」

「ったりめーだよ。バカかお前は。」




七瀬 春流 15歳。


これから忙しい生活になりそうです。

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