憧れの彼と恋する方法
「そんな由希さんに良い事教えてあげようか」
ニヤっと笑った海人君が、小声で私に耳打ちをした。
「この前竜司と話してる時、あいつ言ってたんだ」
なんだろう、なんか怖いな…。
「今ドラマの現場に気になる人がいるって」
え?ドラマの現場に…?
「俺、実はその人って由希さんじゃないかと思ってるんだ」
腕を組み、頷きながら海人君がそう言った。
「冗談やめてよ…そんなわけないじゃん」
「だけどさ、あいつ結構由希さんの話するんだよ。
ドラマの現場で今一番よく話すのって由希さんじゃないかな?って思うんだよな」
そんな、そんなわけないよ。
竜司君が私を…?
まさか…、そんな事。
有り得ないって分かってるのに、何故か勝手に突然胸がドキドキし始めた。
この音が、海人君にまで聞こえてしまうんじゃないかと思った私は、とっさに自分の胸に手をあて押さえつけた。