憧れの彼と恋する方法
考え過ぎた挙句、絵文字もないあまりにもあっさりした文章。
しかも返信に1時間も掛かっている。
メール嫌いだと思われても仕方がないかも。
「ち、違う!嫌いじゃないし!」
携帯に向かってそう叫ぶが、当然届く筈がない。
とりあえず、今度はあんまり考えないで素直に返信しよう。
『件:Re
本文:嫌いじゃないです。
すいません、実は私あんまり絵文字とか使わないタイプで。
でも、竜司君からのメール凄く嬉しかった』
本当は、嬉しいという気持ちを真っ先に送りたかった。
だけど、素直になれない自分がいて…。
実際こうして素直になってみると、なんだか気持ちがスーッと楽になっていく様な気がしていた。