憧れの彼と恋する方法

「舞美ちゃん綺麗になったよね」


空き時間中の星野さんは、撮影している舞美の姿を見てそう呟いた。


私はコクリと頷く。

緊張で声が出ない…。


「岡崎さんは、舞美ちゃんの親友なんだってね?」


名前を覚えてくれてる。


「は…はい。そうなんです」


「岡崎さん毎日元気だから、見ているとこっちまで元気出ちゃうよ」


そう言って笑う星野さんの美しさに、私は本気でクラっときてしまった。


「ありがとうございます!」


「それに舞美ちゃんもそうだけど、岡崎さんも今、恋してるんじゃない?」


「へ…?な、何言ってるんですか。そんな、違います」


予想もしない言葉に、私は明らかに動揺していた。


「隠さなくてもいいよ。女って恋すると綺麗になるから、言わなくても気付くものよ」



さ、流石…。

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