眠り姫はひだまりで


「…ほんと、ごめん。色葉の気持ち無視して、…キスとか、して。ほんとごめん」


凄く、真剣に謝ってくれてる。

考えて、くれてたんだね。


「……ううん、私も…一方的に、怒ってごめんね」

あのときは、ただただ怒ってて、純くんが『ごめん』って言ってくれたことさえ、ムカついちゃったんだよね。

「いや、俺が悪いから。怒って当然だよな。ホント…最低」

…なんだか、純くんが私にこんなに謝るなんて、変な感じ。


「……ううん…もう、怒ってないから、大丈夫だよ」


そう言うと、純くんは私の目をじっと見た。

えっ、どうしたの。


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