眠り姫はひだまりで


「あ、色葉!」

三組の美海(みみ)ちゃんだ。

明るくて運動神経のいい、どっちかっていうとカッコいい女の子。

よかったぁ、知り合いいた!


「美海ちゃ………」


呼んで、駆け寄ろうとしたとき。


「「キャーーーーッ」」


えっ。

やけに甲高く叫んだのは、窓際でおしゃべりを楽しんでいた、結構派手な女子たち。

彼女たちの視線は、私の後ろに向かっていた。

私の後ろにいるのは…大和。

びっくりして固まった私と美海ちゃん。

もちろん大和本人が、いちばんびっくりしてるわけだけど。


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