眠り姫はひだまりで


ありがとう、葉くん。

そしてごめんなさい。


ここまで連れてきてくれたのに、嘘ついちゃった。


「嘘つくのって、疲れるなぁ………」


呟きながら、資料室へ入る。


そして、いつも通り私は、空き教室へと向かった。






「よ、いしょ………」


空き教室の床に足を置いて、教室全体を見回す。


「…………………………」

じーーーーっと。 

ねんっっいりに!


あのキス泥棒、いる!?


いませんよーに………!!


そろ~っとロッカーに行って、ばっと毛布を取り出す。


毛布を持って机ベッドに向かう間、ずっと周りをキョロキョロ見回した。

だって、わかんないもん。

ばばっといきなり出てくるかもしれないし……………!!


でも……………大丈夫そう?

いないっぽい…………?


 
机ベッドに横になりながら、それでも周りを見渡すけど、誰もいない…………?



 

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