あんなやつ大嫌い
「大丈夫。
少し靭帯は傷ついてるけど、二週間もすれば歩けるようになるから。」

「二週間!?
それじゃあ次の試合出れないじゃん!!」

「「出る気だったの?」」

「当たり前じゃん!
最後かもしれないし…
それにせっかく勝ったんだし!
こうなったら優勝目指したい!!」

小鳥は不安そうに、かつ必死に訴えた。

「小鳥は本当にバレーが好きなんだな…
俺はそこまで熱中出来なかったよ。」

紫音が少し寂しそうに笑った。

「紫音…」

「とにかく行こう。
皆待ってるよ。」

「皆?」

不思議そうに首をかしげる小鳥を、今度は紫音が抱き上げた。

大将とは違う暖かさと、大将とは違う揺れに小鳥は身を任せた。

車の前には大将が退屈そうに立っていて、小鳥を見るとふいっと顔をそむけた。

紫音が小鳥を車に乗せて、全員が乗り込んで車が走り出した。

「どこに行くの?」

小鳥が聞いても紫音はニッコリと微笑むばかりで答えないし、美魅と璃里は相変わらず無口だし、大将は不機嫌そうに窓の外を見ている。

辺りはすっかり暗くなっていて、窓から見える星がやけに綺麗に見えた。
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