あんなやつ大嫌い
「小鳥もお帰りなさい。」

二人のついでのように言われたのが気に入らなくて、小鳥はふんっと顔を背けた。

「飲み物と食べ物、よろしく。」

小鳥はそう言うと、不機嫌そうな足音をたてながら二階の自室に向かった。

「本当にあの子は可愛くない…
見た目は小鳩みたいなのに、何であんなに性格が違うのかしらねぇ。」

小鳩のような女王様が家にいたら誰でもひねくれそうなきがするが、母にとっての小鳩は優秀で優しい娘だった。

大将と喧嘩してからいつも以上に機嫌が悪い小鳥に、母は本気で悩んでいる様だった。

「大丈夫、おば様。」

「おば様、大丈夫。」

「「私達が手伝います。」」

「まぁ、ありがとう♪」

母は上機嫌でキッチンに向かい、美魅と璃里はニヤリと笑った。
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