VALEN-TINE
礼花と茅莉乃はきっと製作中。
あたしには関係のない女の子行事。

はぁ、とため息をひとつついて、ともともにメールを送ろうと、ケータイを手にするが、なぜかやる気が出なく、折りたたんでベッドにおいた。

「ねぇちゃんっ!これってどうやるのー?」

したから弟の哉多(かなた)の声が聞こえる。
あたしはベッドから起き上がり、部屋のドアを開けた。

「んー?何がー?」

あたしはドアを開けると、階段を速攻で降りた。
あたしが哉多を見ると、汚れきったエプロン、に全体的にドロドロな哉多の体。
そして・・奥には小汚いキッチン。
お母さんが見たら、何を言われるか・・・。

「ひゃぁー、またやったの?」

あたしは顔をしかめてまたあせった顔になった。
これは哉多の不器用からくるもの、今日は何を作ったんだ?

「何作ったのー?」

あたしはキッチンを片付けながら哉多に聞いた。
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