紺色夜話
「あ、悪い意味じゃないですから。
 私から銀子さんだけに特別のサービスなので、誰にも内緒に、そして絶対また来てくださいね」




なぜこの男はこんなに熱心に私に来て欲しがるのか? イケメン風な勝平はモテているだろうし、自分は化粧もほとんどしてない地味目な女だし、もうすぐ30だし……と、訝しがる銀子でした。




が、問題さえなければカクテル全制覇するまで通ってもいいと思いました。




なので早速カクテルを注文します。




勝平は微笑みを絶やさずテキパキとした動きでカクテルを作りました。




目の前に置かれた美しい飲み物を手に持つと、銀子は色々な角度からしげしげと眺めます。
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