紺色夜話
洒落た名前で実物の想像もつかないカクテルが、ズラリと書かれています。




今まで知らなかった世界が、そこに広がっているのです。




お酒が嫌いではない銀子は“この機会に色々飲んでみるのもいいかも”という顔になりました。




勝平の作戦勝ちです。




“さぁ探しますよね”と勝平がLEDライトを見せると、銀子は頷いてバッグの中を探しました。




「ありました、コレですか?」




そして出てきたカードは折れ曲がっていて、勝平は少ししょっぱい気持ちになりました。




でも捨てられてないだけマシだよな、と思い直します。




だって、どうせ銀子が無くしていても、また渡すつもりでしたし。
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