10センチメートル☆ロマンス




 その姿に、私はまた笑ってしまい、


「違う違う。勘違いしないで?
 私の名前、月島 葵っていうの。

 ほら、『あ お い』。

 一緒でしょう?」



 上機嫌でノートに自分の名前を書き彼の顔を覗き込むと、「そうだな」って薄く笑った。



 ――その笑顔に。



 ……なんだかなぁ。


 今日何度目かの、ドキドキが私の胸を襲った。






「ねぇ蒼ちゃん。これは何?」

「……蒼ちゃんはやめろよ」



 蒼一郎くんだと長くて呼びづらいから短縮させてるんだけど、どうにも彼は気に入らないらしい。




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