10センチメートル☆ロマンス




 私は問題の解き方を教わりながら、彼を盗み見た。



 まだ傷んでいない彼の黒髪は、天使の輪が出来てる。

 そして、切れ長の長い睫毛で縁取られた中央には、漆黒の目。
 鼻はスッと通って唇は薄く、ピンク色。肌は驚くほど白い。
 


 ……はぁ。 こりゃ将来有望ですなぁ。




「葵さん。 今の説明聞いてました?」

「えっ あぁ、うん!
 聞いてたよっ」



 ……駄目だ、こりゃ。

 聞いてないの完全にバレてる。



 流し目で睨まれてますよ。小学生に。




「……すみません。聞いてま」

「―――ですよ、ね。」」



 ―――こわっ!(泣)



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