わたしだけを見てほしいのに
映奈は
校門前で無事に
生活指導をスルーした

学校の駐輪場にそれぞれ
自転車を置いて2人で教室へ向かう

吹奏楽部の朝練の音が
どこからか聞こえてきた

「ねえ香乃子、実は昨日
すごい事実を知っちゃってさ。」

映奈が急に
重々しい感じの声のトーンで
話しかけてきた

「え?なになに。」
「純哉の元カノが
うちのクラスにいるらしい!」
「マジで?えっ、誰?」

すごく意外だった。
だって私たちのクラスはもちろん
この学校自体、真面目そうな
女子ばっかり。
まさかあの純哉くんの
元カノが居るなんて
信じられない







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