わたしだけを見てほしいのに
「悠斗くん、ギター上手なんだね。」
「そうかな、でもホントはボーカルより
ギターやりたかったんだよね。」
「そうだったんだ!?」
「うん、でも純哉がどうしても
ボーカルやれって、うるさくて。
仕方なく。」
「純哉くん、見る目あるね。」
「そう言ってもらえると嬉しいけど。
あ、アンプにつないでみよっか。」

お兄ちゃんのギターはアンプにつなぐと
ちゃんと音が出てホッとした。

「ねえ、今度やるツインギターの曲って
どの曲?」
「あ、DVD見よっか?ジニーの。」
「見たい。」

それから
悠斗くんと
ソファでならんでDVDを見た。

だいぶ自然体になっている自分が
なんだか嬉しかった。

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