【完】想うのはこれから先も君ひとり
でも、その書類が何なのか全く分からない


丈瑠は手際良く書類を纏めていた


手伝おうって思ってたけどあまりの手際の良さに“あたしが手伝うよりか早いな”なんて思って眺めてるだけだった


「瑠夏、おいで?」


丈瑠は必ず時間が出来たらあたしを抱きしめてくれる


それは高校時代から変わらない


「瑠夏こそ無理してるだろ?」


やっぱり丈瑠には見抜かれる


「丈瑠にこうやって抱きしめてもらうだけで安心する」


「…ったく。この歳になっても甘えるのは昔から変わってないな」


だって…。疲れてるんだもん


たまには癒されたい


愛花や健斗には心配掛けないようにって頑張って来たけど、やっぱり心配掛けてるような気がする


愛花も普段は心配掛けまいと泣くことはない


だけど、それが愛花には重荷になってる気がする
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