【完】想うのはこれから先も君ひとり
「あたし、邪魔者じゃない?」


「急にどうした?」


「優斗の役に立ててないよね。あたし…」


なんか泣けてきた


「杏は充分、俺の役に立ってる。杏が居るから頑張れるんだ」


そう言ってくれるのは嬉しいけど不安は募るばかり


「俺は杏が居なくなる方がもっと嫌だ」


「本当…?」


「もちろん。だから離れるな」


そう言って更に強く抱きしめられる


抱きしめてくれた優斗は少し震えてるような気がした


「キツいことや辛いことがあってもこうやって杏を抱きしめたら和らぐんだよ…。」


優斗は話を続ける


「だから、時間があればこうやって抱きしめてるんだ」


恥ずかしいけど嬉しいこと


優斗に抱きしめられるのは好き


あたしが気付かないところで優斗の役に立ってるんだね。


……ふふっ。嬉しいな
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