恋愛相談は校舎裏で
「あ……」



「雪乃ちゃん……それに、しずく?」



夏輝先輩は驚いた顔をした後、不思議そうにしずくちゃんを見た。



「…なんで?」


「…しずくちゃんが校舎の中にいて……ここまで連れてきました。

……先輩がきたなら安全ですね。それじゃ、私はここで…」



(早く、帰らなきゃ…)



その一心で、先輩の顔も見ずに早口で答えて先輩の横を通り過ぎる。


でも、夏輝先輩は見逃してくれなくて。



「待って」


その声と共に、腕を掴まれた。



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