幸せの作り方


ベッドの上で寝転がる私の横に来て、素早く着ているルームウェアを脱がし着替えさせていく。

着せかえ人形でも、お手伝いさんがつくような立派な家のお嬢様でも何でもない。


単に、着替えられないのだ。


5分ほどで支度が整い、母が廊下からあるものを運んできた。


「車椅子乗っちゃうわよ」

抱きかかえられ、それに座る。



そう、私は身体障害者なのだから。


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