スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
終わってしまうと、祐輝は何もなかったような顔をして、風呂からあがった。


「晴香~世利泣いてるぞ!風呂入れるのか?」


「入れる…」


服を脱がされて、嫌がっている世利のように泣けたら、どんなにすっきりできるだろう。


世利の泣き顔を見て、自分まで悲しくなってきた。


涙がこぼれる…


そんなあたしの気持ちなんか、祐輝にはわからない…


今、祐輝は晴香を喜ばせたと思っているのだろうか?


自己満足して…


それだけで終わる夫婦の触れあい…


祐輝の心の中を見てみたい。


あなたの心の中で、あたしはどんな存在なの?


あたしは、あなたの何なの…?
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