スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
親子
世利は、ご飯を食べ終わると、人が出入りして疲れたのか、バッタリとぐずりもせずに、寝てしまっていた。


晴香の痛み止めは切れかかってきていたが、強い薬で胃を痛めてる感じがあり、夜まで我慢することにしようと考えていた。


「ね~晴香…もしかして、あんた祐輝さんより、憲吾に…ひかれてるのかい?」


晴香は答えなかった。


言ったって、今の自分にどうにかできる力もなければ、指の痛みで考えるのも嫌だった。


「明日、誕生日どんなもの作ろうかね~」


母もまた、答えたくない晴香に無理して答えを求めたりはしない。


どんなことも時間をかけて…


母が電話をしていた。


父親への連絡。


ケガをしている晴香の様子と、明日の相談。


母の声を聞きながら、安心感に包まれて、晴香は静かに眠りの中へと落ち着いていく…
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