スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
甘い時間
晴香は、指の痛みもあまり感じなくなり、右手も少し自由になったせいか、世利と今日は片時も離れることなく、笑顔で遊んだり、本を見たり楽しく過ごしていた。


晴香の母も、少し元気になった晴香を喜んで見ている。


世利と夕方玄関前に出て散歩していると、オレンジ色になりかけた夕日を、世利がまぶしそうな顔で指さして見ていた。


日中、太陽の動きをあまり感じることがないのに、夕日だけはどんどん沈んでいくのが見ていてわかり、大きく見えるのは何故だろう?…


太陽って、本当はすごく大切なものなのに、普段は感じなくて、沈むころ色づいてその存在に気がつく…


祐輝との結婚生活…毎日を子育て中心で終わってきた晴香にとって、最終的に、祐輝に対してその存在の大きさに気がつくことがあるのだろうか…
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