スパイシーな彼~あなたとの甘く優しい瞬間
何かを忘れたい…


そんな時、決まって祐輝は部屋の模様替えをしてみたり、掃除をして、気持ちを切り替えてきた。


晴香と一緒になってからは、それすらもしないでダラダラ過ごしていた自分…


今考えると、晴香に甘えていて、晴香がいたから、自分の気持ちが詰まらずにここまでこれたことに気がついていた。


あれだけ可愛いと思っていた世利は頭の片隅にあって、自分の頭の中全部を今占めているのは、晴香でしかなかった。


電話がなった。


「はい柴崎です…」


「祐輝さん、晴香の母です」


「あっ…お母さん、晴香は…」


「晴香ね、日常生活にも困らないようにって、痛み取れたから、折れた部分だけのギブスに切り替わったよ…指は、ちょっと小指側に曲がって、太くなるって…でも、右手少し使えるようになって、ストレス少しなくなったみたい」


「そうですか~ありがとうございます…晴香…は…」
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