エリート医師の溺愛処方箋

彼が私の手をキュッと握りしめて歩き出す。

いつまでも、何があっても、この手を離さないで。

私はそう思いながら、千尋の温かい手を握り返した。



―――――

「先生、お疲れ様でした。
いやあ、あの技法は初めて見ましたよ。

噂には聞いてはいたんですけどね、確立したばかりですよね。

だけど、使いこなせるのは腕の立つ医者に限られますね」


四時間に渡る手術を無事に終えて、手を洗った後、汗を拭いて外科医局のソファーにドカッと腰を下ろした瞬間に、外科部長が声をかけてきた。




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