エリート医師の溺愛処方箋
彼はゆっくりと身体を起こして、そっと白衣の下のネクタイを緩めた。
「そろそろ戻ろうか。
赤木師長が心配してヤキモキしてるだろうから」
「うん」
そう言ってから千尋は私のお腹にそっと手を当てた。
「この子は俺が担当医になる。
検診も出産も、俺に任せて。
他の医者に任せるなんて、嫌だから」
「…え。産婦人科も、診れるの?」
驚きながら訊ねると彼は、頭を下げて私のお腹にそっとキスをした。
「うん。医局の中では、歯科と耳鼻科は無理だけど…。
瑠花も、虫歯は、他の先生に診てもらって」
「虫歯なんか無いよ」
「そ?良かった」