断崖のアイ
「わたしが今の状況を変えることの出来る者なのだと」

「違う」

「だからわたしの同行を許した」

「違う!」

 強く否定したが、本当に違うのかベリルは自身の心を図(はか)りかねた。

 どんなに否定しようとも、流れが変わった事は事実だ。それが偶然なのか、意図されたものなのかは解らない。

 ただ、ベリルが言える事は──

「お前もまた、私の向こう側を見るのか」

「いいえ、わたしはあなたのために在ります」

 自信に満ちた表情で応えた。

「あなたの自由は大きく制限されています」

 それは、あなたを蝕(むしば)むものだ。

 全てはあなたの自由のために、あなたの笑顔のために。
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