僕とあの子ともう1人
───────祢緒side───────
あたしはいつから南虎のことを好きになっていたのだろう。
子供の頃、あたしは確かに南雄が好きだった。
でも…────
よく考えてみればいつもあたしの側にいてくれたのは南虎。
南虎が学校を退学…
あたしはそれでいいのか…?
全てはあたしがいけないんだと思う。
〈僕は退学するよ〉
あたしはこの言葉を聞いて、ふと思った。
─────南虎が死んじゃうって。
あたしは南虎が教室を出て行ったとき、
─────好き。
そう呟いていた。
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