空しか、見えない
 夜が更け始め、銘々、小声になって話し始めた。あくびが聞こえたり、環はまたビールを飲み始めようと瓶のキャップをおぼつかない手つきで開けていたり。
 千夏は昨夜も寝ていないのか、早々にふた間続きの奥の間に用意された女部屋の方へ移り、布団に入った。

「俺も、明日早いんだったな」

 純一も、その様子を見て目を顔をこすった。
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