空しか、見えない
「お母さんに聞かされたんだった。葬儀も終わった後でね、急に自宅を訪ねてきた女の人があったんだって。義朝さんとお付き合いさせていただいていた者ですって」

「それはまた、ずいぶんすごい現れ方だね」

 環が、そう相づちを打つ。
 千夏と義朝の家は同じ最寄り駅で近かったので、親同士も未だに交流があるらしい。

「お母さん、戸惑ったでしょうね」

 フーちゃんが、続く。
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