貧乏お嬢様と執事君!
「どうしたのカイト?今日なんかおかしいよ?」
そう言われるのを待っていたかのように、カイトは顔をあげた。真剣な目つきだった。
「お嬢様。私はあなたが好きです」
突然愛の告白をされた鷹司はのどにカレーを詰まらせかけた。
頬が熱くなったのはスパイスのせいだけではないだろう。
「どっどうしたの急に………」
「これからも変わりません。決して。お嬢様は私にこう言ってくれました。「カイトの意思に任せる」と」
「うっうん」
つい先日の会話の一部分を引き出され、鷹司は頷いた。
「私は自分の意思に従います」
「………何が言いたいの?」
「単刀直入に申し上げます」
カイトは低く頭を下げた。カレーにつきそうだ。