貧乏お嬢様と執事君!
一通り回り終わり、居間へ戻ってきた。
カイトは立ち尽くし、柱時計を眺めた。探し始めて2時間が経過した。
ここにはいなかったのだから、新しい場所へと移動しなければならないが、縫いつけられたように足が動かない。
カイトが戻ってきたのに今度は鷹司は行ってしまった。
すれ違う足並みと心に苦しく感じた。
やっと自分は決意したのに、肝心の鷹司がいなければ意味がない。
『私たちって似てるね』
あの時の鷹司の笑顔と言葉が身を温め、心をも慰めた。
そうですね。確かに私たちは似ている。
似ているからこそすれ違い、想い続ける。
お嬢様が悩むのなら私は傍で解決案を探し続けます。お嬢様が苦しむのなら私は隣で温かいお茶でも出しましょう。
それが、私たちですから。