屋上教師
夢中で駆けて着いたのは、やはり屋上。
ここしか私の居場所はないのだ。
安葉と出会え、もう少し範囲を広げられると思ってたのに。
それももうできない。
私は逃げるから。
錆ついたフェンスに力強くしがみつく。
指がささくれ立ったフェンスの端に引っ掛かって、音をたてたが気にしない。
思いっきりたたいたらすぐに壊れそう。
今まで世話になってフェンスを遠慮なく蹴破り、人一人が通れる穴をあける。
遮るものはなくなったかと思えば。
今、後ろからやってきた。
「おい………早まるなよ」
多少息を荒くしてやってきた安葉を振り返る。