ねえ、XXX教えて?
「ねえ。ねえ、ってば!!」
また無視・・・。
ぶちっと切れた。
「ねえ、倉木ってば!!さっきから呼んでんだけど」
やっと、倉木が反応した。
そして私の方に振り向いた。
「あのさ、俺、倉本(クラモト)なんだけど。半年も同じクラスにいて名前も正しく覚えられないなんて最低じゃない?」
・・・・・・・。
さすがに私でも完全にぶちぎれた。
「名前を間違えたのは誤るけど、あんたはどうなのよ!?私の名前覚えてるの!?覚えてるなら言ってみなさいよ」
「・・・・・・」
「ほら、言えないじゃないの。あんたも最低なのよ」
「むかつく」
「・・・ふん」
大声で怒鳴ったせいか、教室中シーンと静まる。
百合花が私のところへ駆け寄ってくる。
「大丈夫?」
「ムカツク。何よ、あいつ・・・。確かに名前間違えたことは謝るけどけど・・・あっちだって悪いんだし」
イライラする。
倉本むかつく。
確か・・・クラモト・・・倉本・・・何だっけ・・・?
あいつの下の名前分かんないや・・・。
「あいつ・・・倉本何?」
「え?」
「下の名前。分かんなくて」
「はは~ん。もしかしてさっきので彼のこと好きになっちゃったの?」
「あの経緯でどこに好きになる要素があるのよ。ただ私もあいつの名前完全に覚えてなかったから」
「なるほどね」