短編集~The Lovers WITHOUT Love Words~


大きく息をつくと、恵一は立ち上がる。
座席に置いていた、小さな花束を手にとって。

「次は、小石丘。次は小石丘です」

電車はスピードを緩め、古ぼけた小さな無人駅へ向かっていく。


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