先生とわたし



「呼んで来たよ。」

「ありがとう。二人して、結構盛り上がってるみたいだよ(笑)」

「ほんとだ。」


祐チャンとお父さんは、さっきとは全く違って、お互いに笑いながら話してる。


「お父さん、何?」


「みんな揃ったな。あっまず、千華の彼氏の、古河祐輔くん。」

「古河です。宜しくお願いします。」

これは、あっくんに対しての挨拶だよね。


「明花の彼氏の、桜井篤紀です。こちらこそ、宜しくお願いします。」


「挨拶はこれくらいにしておいて、さっそく本題に。」


お母さんはお父さんの隣に座って、1枚の紙を広げた。


「簡単に言うと、父さん、東京へ転勤が決まったんだ。」


転勤…。


「いつから?」


「年末まではこっちに居て、年が明けて1週間後には向こうに行く。みんなには急な知らせになったけど、夏頃からお母さんとは話して居たんだ。」


「私たちはどうなるの?」


心配な事は全部、お姉ちゃんが聞いてくれてる。

私はまだ、整理がつかない。



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