先生とわたし



「部活遅れて行くから、祐チャンと石黒先生に言ってて。」


「分かった。」


ジャージに着替えて、矢島先生の所に行った。


美術部が活動を始めているけど、今はどうでもいい。



トントン…



「どうぞ。」


「失礼します。」


「座って。ね、古河先生と別れて。」


座ったか座らないうちに、いきなり言ってきた。


「嫌です。どうして矢島先生に言われて別れないといけないんですか?」


私と祐チャン、どっちかが言うならまだしも、ただ祐チャンを私から取り上げて自分のものにしようと思っている矢島先生になんて、一番言われたくない。



「理由はさっき言ったでしょ。あなたと古河先生は、不釣り合いなの!」


「年齢ですか?」


「それもあるわ。あとは教師と生徒だから。もういい加減、古河先生には何の障害もない恋愛をさせてあげたいのよ。」


「今は年の差が流行っています。それに祐チャンは今のままで満足しています。それでも別れろと言うんですか?」






「確か高野サン、国公立希望だったわよね?」


「今それは関係ないです。」


「…単位落としてもいいのかしら。」



は?

この人、何言ってるの?



「私はあなたの成績を弄られる。古河先生と別れて成績を取るか、古河先生を取って成績を落とすかは、あなた次第よ。」



「そんな事出来る訳ない!!」


成績ったって、会議にかけられる訳だし。



「私は本気よ。何としてでも、古河先生を取ってやるから。あ、単位1つでも落とすと進級に関わるからね。最悪、卒業できなかったりして(笑)もう部活行っていいよ。」



「失礼しました。」




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