スピリット・オヴ・サマー
「ふーん、生身の人間の『感想』、直(じか)に聞ぐのって、初めてだなァ…。」
 その後、「二人」は、ゆっくりと流れる時間と、生暖かい夏の風に身を委ねながら、太陽の傾き行く様を感じるほど心地よい沈黙を続けた。お互い、何か大切なことを口に出そうとしながらも、きっかけがつかめずに時を浪費していく切なさが、いい。
「あのさ…、」
 思い切って憲治が口を開いた。
「何、まぁだお願いだがァ?あんまり無理言うど、本当に憑り殺すど。」
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