森林浴―或る弟の手記―
私は「佐保里姉さん」と叫ばずにはいられませんでした。
私の声を聞いた佐保里姉さんは、はっと表情を変えました。
佐保里姉さんの美しさは昔と寸分も違いませんでした。
輝かんばかりの美しさのままです。
私の瞳からは、思わず涙が溢れました。
紛れもない佐保里姉さんが目の前にいるのです。
ようやく会えたのです。
ようやく生きているの分かったのです。
これが泣かずにいられるでしょうか。
「修ちゃん」、と佐保里姉さんも声を詰まらせました。
会いたかった。
私はそう言いたかったのですが、声になりませんでした。
まるで、夢を見ているようでした。